
「たいへんだ!たいへんだ! 遅刻だ、遅刻だ。」
ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」 に登場する白うさぎは、そう言いながら走ってきて、懐中時計を取りだしてそれをながめ、そしてまたあわてて駆け出してゆきます。
...腕時計をしなくなってからしばらく経ちます。初めのうちは、腕時計のあった場所を無意識にたびたび見ていましたが、それもすっかり無くなり、時間を確認すること自体少なくなりました。腕が軽くなりました。
周りには時間を知らせるものがあふれていることにも気づきました。 壁にも、柱にも、車にも、テレビやコンピュータの隅にも、携帯電話にも、お店でくれるレシートにも...。
わたしが小さい頃は、学校から帰ると友達と遊びにでかけ、"よそのおうちに電気(灯り)がついたら帰る"のが決まりでした。 「狼少年ケン」が終わったらお風呂に入り、大人がプロレスを観る頃には布団に入り、朝はお豆腐やさんのラッパで目を覚ましました。
時計をはずしても、忙しさが無くなるわけではないけれど、忙しい毎日だからこそ、敢えて時計をはずしてみたら、忘れていた「時間を知る必要がない時間」が、見つかるかも知れません。
すいか
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